花粉症について
春の訪れは嬉しいものですが、スギ、ヒノキなどの花粉症がある方は複雑な気持ちの季節でもあると思います。
今年のスギ、ヒノキ花粉飛散量は前年の約5倍と言われています。飛散状況は今後のお天気にも関係してくるかもしれません。花粉症の季節を少しでも楽に過ごすために、今回は花粉症についてお話しします。
花粉症の原因
花粉(アレルゲン)が目の粘膜に接触することでアレルギー症状がでます。
原因となる花粉により発症する季節は異なり、季節性アレルギーと言われています。
人間は、体内に異物が侵入するとそれに対して抗体を作り、異物を排除する免疫があります。本来、身体を守るための免疫ですが、時によりアレルギーの症状を引き起こしてしまいます。
花粉が目の粘膜につくと花粉からアレルゲンが出てきます。そこで、肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー症状を起こす物質が出ます。ヒスタミンは、かゆみを起こしたり、血管を拡張させて充血を起こしたり、腫れを起こしたりします。
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成人はもちろん、小さなお子様にもお勧めです。お気軽にご相談ください。
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症状
目のかゆみ、充血、腫れが出ます。同時に鼻炎も出る方が多いので鼻水、くしゃみ、目やに、流涙、かゆみと辛い症状が重なります。
目がかゆいことで、こすってしまうと結膜や角膜が傷つく原因になります。傷がつくと、かすんで見えたり、目がゴロゴロしたり、痛くなったりします。
治療
アレルギー性結膜炎の症状が出たら、アレルギー結膜炎用の点眼液をつけていただきます。
抗アレルギー点眼液
- ヒスタミンH1受容体拮抗薬
- かゆみを生じるヒスタミンの作用を直接ブロックします
- メディエーター遊離抑制薬
- ヒスタミンを増やさないようにする作用があります
両方の作用が含まれる点眼液もあります
ステロイド点眼液
かゆみや充血、腫れがひどい場合は、ステロイド点眼液を併用します。 ステロイド点眼は、アレルギー症状に対し効果はありますが、副作用があることもありますので受診をしていただきながら使用します
花粉症の時期を楽に過ごすためのポイント!!
花粉が飛散する2週間前から、抗アレルギー点眼液を使用するとそのシーズンの症状が軽くなる可能性があります。毎年、スギ花粉症でお困りの方は、1月下旬から点眼しておくと良いかもしれません。
花粉症の季節の過ごし方
- 花粉量が多い日は、なるべく外出しないようにしましょう
- 花粉症用マスク、花粉症用メガネを着用しましょう
- なるべくコンタクトレンズを装用しないようにしましょう
- 洗濯物を外に干さないようにしましょう
- 帰宅時は、玄関外でコートなどを脱ぎ叩くなどして花粉を落としてから家に入りましょう
ウールのコートより、ナイロン等の花粉を落としやすいコートが良いです - 毎日、洗髪、洗顔し花粉を洗い流しましょう
- 空気清浄機があれば使用しましょう
- お酒や香辛料入った食事は控えめにしましょう
- 花粉を洗い流す点眼液を使用するのも良いと思います